短文小説


クーレーの憂鬱

此處は、全てが有り何も無い世界…

3の男神と3の女神が創造した世界。
その神逹よりクーレーもまた創られ、今はクーレーの指示する者も5つ程創られ、クーレーと共に創られたフーレもまた、彼が指示する者が3つ程創られ、それ等は銘銘に『六つの世界』『四つの世界』と名付けられた。

そこ迄は良かったのだ…

クーレーは何時も獨りを愛していた。
それは…彼の指示する者逹の内2つが弟として位置付けられていたが、餘りにも手が掛り他の3つもまた…同樣で有ったからかも知れない。
フーレはと言えば、噐用に3つに自覺を持たせ良い距離を保っている…
クーレーにはソレが出來無かった…或る種、噐用過ぎる不噐用なのだろう…

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クーレーは、何時もの樣に獨り靜かに夲を讀んでいた。
その姿は中性的で…緋色の長いウェーヴ掛かっている髮は、とても美しく同じく赫い瞳は魔的にも映り…男女問わず魅き付けずには於けない。
それ程にクーレーは美しい存在でも有った。
そして、そんなクーレーの醸し出す靜寂を破る哀しい瞬間は、クーレーの『何事も無く時を過ごしたい』と言う儚い願いを簡單に打破って行く!

『兄貴!兄貴!またティーオが!』
五月蠅く捲し立てるクーレーよりも、幼さの殘る面立ちの白銀の髮を持つ存在はクーレーへ不滿げに近寄りクーレーの白い衣を引張る。
『落着け!レーン…觧ったから…』
クーレーは内心『またか…』と想いつつ、弟のレーンの肩をポンポンと叩くと話を訊く態勢を作る。
『それで…ティーオが如何した?』
微かに微笑みを作り、レーンを見詰める瞳は優しく…
レーンはソレを當前に受けている…
そしてー
レーンは『何時もの樣に』クーレーへ話して行く…

クーレーはまた『願い』が叶わない事を知りつつ、微笑みを浮かべていた……。


『第1話完…次話に續く』
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