短文小説


レーンの主張

『どうした?』と優しげに問い掛けるクーレーを前に、レーンは心の内を吐き出して行く……。

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レーンとティーオは雙子として創られた。
その違いは…レーンの白銀の髮とグレーの瞳に對し、ティーオは朱にオレンジ掛かった髮とオレンジの瞳と言った點以外…何も無いのだ。
然りとて、夲來ならば髮と瞳の色彩が掛け離れているので有るから、間違われる可能性は低い筈…
にも拘らず、2人は良く間違われていた。
原因の1つは外出の際、義務付けられている頭を隱す白く長いヴェールのせいも有るだろう…
が…それだけでは無い部分も矢張り、否めない。
それは、雙子故の醸し出す雰圍氣以外の何物でも無いのだが、レーンにはそれが我慢成らなかったのだ。

理由は至って簡單に、自分は日々クーレーの基で脩業に勤しみ、クーレーの自慢で有りたいと必死に鍛練をしている!
對するティーオは?と言えば、クーレーの言う事など聽く聶持たず、鍛練など全く行いもしないのだ!
そんなティーオをレーンは赦せなかった!
否…赦したくないのかも知れない。

2人は此の世界に初めて『赫子』と言う存在で創られた。
その頃は仲が良かったのだ…レーンはずっと考えている『何時から齒車が狂ったのか…?』と。
然りとて、未だに答えは出ない。
引掛かりが無い譯でも無いのだが、ソレを理由とは『シタクナイ』のだった…レーンは。

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『成る程…それではレーンは堪ったモノでは無いな』
クーレーは、苦笑混じりにレーンの話を訊くと柔らかく微笑み、レーンへ告げた。

如何やらティーオが、レーンの名を『また』拝借しトラブルを興しソレをレーンへ擦り付けたらしいのだ。
クーレーは内心『ヤレヤレ』と想いはしたが、レーンの白銀の髮へ優しく脣付け(くちづけ)を齎し『後は私から話をするから、レーンは何時もの鍛練を再開するんだ』と言葉を紡ぎ、レーンもまた『何時もの樣に』頷くとクーレーに良く似た身のこなしでその塲を後とした。

クーレーは、それを確認した後に、瞬間…姿を消しティーオの『元』へと渡って行く……。


『第2話完…次話に續く』

2007'5.7
2/4